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鍼灸治療
鍼灸治療
鍼灸治療は私が40年近く研鑽してきた最も得意な治療法であり、限りなく奥深い治療法です。
痛みには、温シップやカイロなど暖めて取れる痛みと、冷シップやアイシングなど冷やして取る痛みがあります。
鍼灸治療は針という冷たく硬く鋭利なものと、お灸のように暖かく柔らかく綿のようなものと、ちょうど正反対の性質を持った治療道具を使い愁訴を取り除きます。
人の体には、たくさんのツボ(経穴)があります。そのツボは体の状態を表す反応点でもあり、治療点でもあります。そのツボに一定の法則と刺激量を加減しつつ鍼灸治療を施していきます。しかしそうは言っても現代医学や科学的に見て、ツボそのものが証明できないのが現実です。ですから千差万別の治療法があります。
私はまず、患者様が訴える「腰痛」とか「神経痛」といった愁訴に対して、誰が治療しても同様の効果が得られる治療を一つ一つ模索してきました。
私の診断法と治療法
西洋医学では、検査法や治療法など、ある病気にはこの薬と決められた診断法や治療法が確立されています。鍼灸治療でも中国では、診断法や治療法がある程度確立されています。しかし日本では、それを一つに統一すると言う考えそのものに無理があり、まして古来から行われてきた脈診や舌診などの診察法も用いない鍼灸院も多く、様々な治療法がなされています。
脈診・舌診・腹診
私はまず日本でも古来から行われてきた診察法である脈診・舌診・腹診・切診(触診)・問診を行い。東洋医学的な情報を得ます。
人の体は熱が出れば脈が速くなりなります。冷えれば脈は遅くなります。この脈は数式のごとく理路整然と人体に対応して現れます。
また人間の舌は人体の湿気や熱や水分の状態を忠実に表します。人のお腹を触れば体の弱った状態や圧痛、抵抗力など様々な情報を表し教えてくれます。
(例えば))
西洋医学の血液検査や尿検査、レントゲン検査では異常が出ず、医師から「これと言った病気は見られない」と言われた患者様の場合
脈を診ると緊張してやや早い。舌を診ると 舌尖が赤みがかってている。 お腹を診ると筋肉のやや過敏状態がみられる。
問診すると、イライラしたり、眠れなかったり、便秘の訴えがある としましょう
上記の情報から、自律神経、特に交感神経の緊張ぎみで、放っておくと、熱化に傾いてきて精神的に落ち着かなくなり、肝系統(西洋医学の肝臓とは違います)への影響が出始める
それを事前に防ぐ施術を行う。
これを東洋医学では本を治す。本治法と言います。(東洋医学で言う未病治療)
また、ギックリ腰の訴えがある場合などは、原因を東洋医学ではなく整形的に把握して、局所のピンポイントの痛みを取る施術が最も即効性がある場合は、それをまずおこないます。(これを東洋医学では標治法と言います)
そして、東洋医学的な本治法を加えて脈を診て確認します。
このように、当院では東洋医学が二千年かけて確立してきた治療法と、西洋医学の解剖生理などの優れた診断法を用いて鍼灸施術を行います。
さらに鍼灸施術に遠絡療法を加えて治療することがあります。
遠絡療法の診断は病態をどう診るかの点で出色です。例えば、前の例で挙げた交感神経緊張症状などは、自律神経中枢がある間脳視床下部で経絡(ツボを結ぶライン)上の圧迫が存在すると診たり、それと関連した腎(西洋医学の腎臓ではない)への施術をおこないます。
東洋医学・西洋医学・遠絡療法の診断の整合性を診る
私は、この東洋医学による病態、西洋医学的な病態、遠絡療法による病態を考慮して、患者様が「辛いところだけの治療を希望されているのか、病気になった本を含めた治療を希望されているのか」によって、ご希望に添う形で施術をおこなっております。
東洋医学は一生かけても届かない神髄を秘めた治療法であり、遠絡療法は陰陽・経絡・五行といった東洋医学と同じような言葉を用いて病態把握と治療を行いますが、実際には全く異なった治療法です。遠絡療法は西洋医学の医師によって創られていったものですから、西洋医学的な病態も大きく関わります。しかし現在の西洋医学の診断や治療法とも全く異なっています。
私は上記による病態を本にして、自身の臨床経験と照らして施術を行っております。
民間療法や東洋医学的な治療と称する中には、自身から診ての整合性や、納得のいき難い療法も多く診られるのも事実です。その点で遠絡療法は誰が治療をしても同様の効果が得られる再現性のある治療法です。一方鍼灸治療は2000年間数十億人の病気を治してきた。臨床経験の積み重ねを本にした普遍性のある治療法です。
■ 鍼灸治療が初めての患者様へ
Q.感染症などの心配はないですか?
治療に使用する針は完全滅菌された使い捨てのディスポーザブル針(使い捨て針)を使用します。また、シャーレなどの機材は、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を使用して完全滅菌しますから感染症等の心配は全くありません。どうぞご安心ください。
Q.ハリと聞くだけで何か痛そうな気がして怖いのですが?
使用する針はとても細いもので、0.12mm~0.14mmという髪の毛ほどの太さです。針で治療している最中に気持ちよくて熟睡される方もおられるほどです。確かにハリと聞くと痛そうなイメージがありますが全く心配要りません。
Q.お灸は見ているだけでも熱そうで火傷しそう…
お灸のイメージは500円玉くらいの「もぐさ」を皮膚に直接置いて、かちかち山のようにやけどをおこすものです。しかし決してそんなことはいたしません。痛みや痺れを患者さまの治療目的に応じて上手に利用するのがプロフェッショナルの技です。熱くなく、むしろ気持ちのいいお灸もあります。
Q.鍼灸治療は古典的で野蛮なイメージが付きまといます。
私は長年病院勤めをしていましたから、手術現場にお邪魔させていただいたこともありますし、手術道具を目にする機会も多くありました。
命を取り止める手段として手術は無くてはならないものです。しかし大工道具のような恐ろしい器具と血だらけの作業の連続です。また薬に詳しい医師からお聞きしましたが、副作用の無い薬は一つも無いとのお話でした。抗癌剤、ステロイド、インターフェロン、精神安定剤などその副作用患者の方を今日まで随分診させていたきました。
しかし、鍼灸治療は毛ほどの針を皮膚表面のツボに打つことで、内科、婦人科、耳鼻科、麻酔科、整形外科など多くの分野に適応いたします。むしろ未来につながる体に一番優しい治療ではないでしょうか。