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足の痺れ(しびれ)・痛み
1)足の痺れについて
足の痺れ
「痺れ」の訴えは西洋医学の最も苦手とする病気の一つと言えます。
痺れによっては経絡(神経・血液・リンパなどを束ねたツボを結ぶライン)の流れを考慮しないと取れにくいことがあるためです。
注意点として痺れ症状には脳梗塞、脳出血、それらの前駆症状やALS(筋萎縮性側索硬化症)、糖尿病、神経炎といった疾患が原因で出ている場合があります。したがって西洋医学的な検査は必要です。
また脳梗塞や脳出血などからの痺れは、脳の神経細胞の障害で、感覚神経(温度感覚、痛覚、触覚、圧覚)と運動神経の両方が広範囲に侵されたもので、痺れではなく麻痺として捉え、区別する必要があると考えています。
痺れの原因
痺れには神経の圧迫から来るものと、循環障害から来るものと大きく二つの原因が考えられます。
加齢やケガ、手術などにより、骨や関節、椎間板、筋肉、腫瘤、浮腫などが変形、変性、突出、拘縮などをおこし、神経や血管が圧迫されて痺れが起こると考えています。
東洋医学では神経起因、循環起因いずれであっても、経絡上の気血の流れの滞りと考えます。
痺れの部位
足のどこに痺れがあるのか
(両足か片足だけか、足の前側か外側か後側か全周径か、足の甲側か足底側か、足第1指側か5指側か)など痺れの部位と範囲によって、原因が異なります。
痺れの広がり方
足底側から体幹に向かって痺れが上がっているか、逆に下がっているかも重要です
痺れの形容による差異、
ピリピリした痺れ、ジンジンした痺れ、痛みを伴う痺れ、などによって痺れの病態が異なります
足の痺れの原因
痺れに限らず、全ての病気は、以下の2つに分けられます。
1つは、愁訴部だけの局所的な疾患。
2つめは脳から脊髄や末梢神経、血液循環といった中枢部と関連した疾患です
痺れも同様に、局所に問題のある痺れと中枢と関連した痺れがあります
局所が原因の足の痺れ
西洋医学の病名で言うと、足根幹症候群(足首にある足根幹部で後脛骨神経が圧迫されて出る痺れ)など、
膝、足首、下肢筋肉などの神経が局所的に圧迫された場合と言ったものです。
中枢が原因の足の痺れ
1・腰仙部の神経根部での神経圧迫、
これは、腰部椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などといった病名に代表される。馬尾および腰椎神経根部で神経が圧迫され、それ以下の神経走行に沿って痺れが出る場合。
2・臀部、鼠径部での神経圧迫または血管圧迫による痺れ(糖尿病などによる痺れもこの範疇に入る)
3・痺れが出ている経絡上の気血の滞り
痺れが出ている経絡(ツボとツボを結ぶライン)が詰まり、それ以下のラインが弱った状態になっている
特徴
1・腰仙部からの痺れはデルマトーム(脊髄レベル)もしくは経絡に沿って縦に痺れが出ることが多い
2・痺れがデルマトームに沿わず、両足に出ていたり、全周径に出ているとすれば、腰椎が原因ではありません。
3・痺れに対してはブロック注射や鎮痛薬の効果が見られないことが多い
4・手術しても痺れは取れないことが多い
治療
痺れ症状だけか、痺れに痛みを伴うのか、両足の痺れか片足だけの痺れか、痺れは指先から体幹に向けて広がっているのか等によって病態が異なり、鍼灸治療、遠絡療法のやり方が異なります。
痺れ治療は東洋医学独特の五行という考え方がないと取れない場合が有ります。
ですから痺れの治療は弱った経絡を対象に行います。
鍼灸治療は痺れの原因部位と痺れの走行に対して行います。
遠絡療法は局所とは離れた部位に対して、東洋医学独特の五行という考え方で行います。また場合によっては脊髄に対する治療を加えます。
技術面は治療者向けとなるので省略します。
自分で出来ること
痺れが憎悪する姿勢や運動を避けましょう
運動は鍛えようとして、痺れの悪化をこらえてまでやらないようにしてください。
筋力低下を防ぐには、痺れが悪化しない方向に負荷をかける。もしくは痺れのない部分を鍛えて基礎代謝を高めましょう。
痺れがきつくなければ暖かい時間のウオーキングもお勧めです
シャワーではなく、浴槽で腰を温めるようにしてください
足の痺れは腰との関係があるものが多いため、
「腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア」の欄も参考にしてください。