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当初後遺症が残ることを予想したが、予想以上に回復の早かった顔面神経麻痺症例 50歳 男性

1週間前の昼に顔の腫れを感じて近くの脳神経外科を受診した。MRIと血液検査をしたら脳の小血管が一部詰まっていると言われたが、顔症状との因果関係の説明ははっきりしなかった。不安だったのでネットで調べて脳神経内科を受診し、顔面神経麻痺としてステロイドの服薬、ビタミンB12と胃薬をもらって治療をしている。しかし顔の歪みがさらにひどくなっていることから不安となり当院を受診されることとなった。
■診察
[ 初診時]
当院での顔面神経麻痺評価点数は40点満点の8点。味覚異常(-)。特に顔の下半分の歪みが顕著である。発症日から考えるとこれ以上は悪くならない旨を説明して、顔面表情筋の運動法やマッサージ法のパンフを渡し週2回の来院をお願いした。

[ 3回目]
仰臥位で閉眼が可能になった。ご本人も「口が動きやすくなった」とのことである。

[ 9回目]
顔面神経麻痺発症から40日。当院受診から約1ヶ月。顔面神経麻痺評価点数は24点となった。鼻以下の歪みが正中寄りになっている。食べるのにほぼ不自由はないが食べ物の片寄りが少しある。水が時にこぼれる。

[19回]
顔面神経麻痺発症から2ヶ月と20日。当院初診時から約2ヶ月が経過した。顔面神経麻痺評価点数34点。日常で何かしていたら顔面神経麻痺を意識しなくなった。ただし寒い時に頬の麻痺感を少し覚え左右差を感じる。顔面神経麻痺回復の程度から、これ以後の当院での治療は週1回の間隔とした。

[28回]
顔面神経麻痺発症から4ヶ月。後遺症で下顎に少し皺が寄っているが、ご本人は意識されていない程度である。また下唇が平行になって口の歪みも治ってきており、ウィンクが可能になってきた。

[32回]
顔面神経麻痺発症から5ヶ月と14日。当院初診時から約5か月が経過した。顔面神経麻痺評価点数は満点となり略治とした。

[ 考察]
当初の顔の歪みぐあいを思えば、顔面神経麻痺の回復状況の早さと程度は予想以上であった。普通男性の場合は週2回の治療間隔で通院をお願いしても守られる方は少ない。しかしこの患者様はキチッとそれを守って通院された。発症から時間が経過することは、後遺症の出現と程度に比例する。この週2回の通院は顔面神経麻痺の回復の早さと顔面神経麻痺評価点数が満点に繋がったこと。後遺症が最小限に抑えられたことと深く関係する。そう考えている。

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