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顔面神経の損傷や圧迫の程度が予想よりも軽かったと思える顔面神経麻痺症例 30歳 男性
顔面神経麻痺発症10日前ぐらいからめまいがあった。そして21日前の夜に鏡を見て口唇が動いていないことに気が付いた。翌日が日曜日だったので、発症2日後耳鼻科を受診し顔面神経麻痺と診断された。その時の顔面神経麻痺評価点数は10点であった。ステロイドの服薬60mm6日間、30mm8日間計2週間服薬した。発症10日後の顔面神経麻痺評価点数は14点。発症20日後の顔面神経麻痺評価点数は22点とのことであった。
■診察
[ 初診 ]
当院での顔面神経麻痺評価点数は18点。口の歪みを中心に一見して顔面神経麻痺ということがわかる。頬を膨らますとか、イーっと歯をむく、口笛を吹くといった口周囲の動きが特に点数が低く、2か月後の発表時点でも症状残余が予想された。治療は鍼灸治療のみをおこなった。
[ 2回目]
10日後来院。前回治療して顔が随分楽になったとのことである。見た印象も改善している。口を膨らますのも改善している。
[ 3回目]
10日後来院。普通に不自由なく話せるようになった。破裂音も問題ないとのお話である。目の開閉。鼻翼の動き。口笛。頬を膨らませる等の動作がいずれも改善している。ただし片目つぶりはできない。
[ 4回目]
2週間後来院。顔面神経麻痺発症から約2か月。当院初診から35日経過。顔面神経麻痺評価点数36点。片目つぶりもかなりできるようになっている。それ以外のテスト項目はほぼ正常である。他県からの通院であり、お仕事の大変さを考慮し、また治っていく状態が大変順調であることから、この時点で略治とした。
■考察
この症例は当院初診時点では口周囲の不自由さから、これほど順調に経過して略治に至るとは思わなかった症例である。実際の症例では思っていたよりも回復状況が遅い場合の方が多い。当初耳鼻科の医師も私も中程度の顔面神経麻痺と判断したが、おそらく顔面神経の損傷や絞扼の程度が軽症例同様に軽度だったからと思われる。