診療時間(完全予約制)
休診日(日曜・祝日)
診療時間
8:30~12:30
13:30~20:30 -

TEL 086-270-0188

〒703-8275

岡山県岡山市中区門田屋敷1丁目
9-29(菱和パレス一階)

顔面神経麻痺後遺症の進行に大きく関与する条件を、改めて再確認した顔面神経麻痺症例 57歳 男性

2か月ほど前の朝歯磨きをしていて顔の異常に気がついた。朝食時には味噌汁がうまく飲めず口の端からこぼれた。そのまま仕事に行ったがうまくしゃべれず、同僚から病院に行くよう促されて病院耳鼻科を受信し末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺)と診断された。病院では10日間ステロイドの点滴を受け、メチコバールとアデホスを処方され、さらに顔のマッサージの指導を受けた。発症11日後に病院で顔面神経麻痺評価点数をつけると6点で重度と判定され、その15日後(発症26日後)の顔面神経麻痺評価点数は16点になっていた。しかし発症後63日経って病院で顔面神経麻痺評価点数を測ったが18点と前回と2点しか変わらず、医師から顔面神経麻痺発症時に重度だったので回復は遅いと説明された。このまま症状が固定するのではと不安になりネットで当院を調べ来院された。

■診察
[ 初診 ]
眼が乾き涙目になるため仕事に支障がある。口が開きにくく食べづらい。良く噛めないので胃の調子が悪く口内炎ができる。見た目が気になる。以上のような訴えをされた。当院での顔面神経麻痺評価点数は16点であった。治療の積み重ねで改善される旨説明し週2回の治療をお願いした。
[ 8回目]
顔面神経麻痺発症から3ヶ月、当院初診時から約1ヶ月経過した。顔面神経麻痺評価点数は20点

[ 12回目]
発症から4ヶ月当院初診から2ヶ月経過。病院での顔面神経麻痺評価点数26点。当院での顔面神経麻痺評価点数24点。パピプペポの破裂音がさほど困らなくなった。共同運動などの説明をすると、共同運動を気にするよりも、口から水がこぼれないようになればここでの治療はやめてもよいと考えている。とのお話であった。

[ 26回目]
顔面神経麻痺発症から約6ヶ月、当院初診から4ヶ月経過。病院での顔面神経麻痺評価点数30点。当院での点数30点。病院耳鼻科の医師から{針治療は良い」と言われた。
頬の筋力低下による左右差が認められるので食事時に物を均等に噛むようにお願いした。

[ 33回目]
口角からの水漏れはほとんど無くなった。頬の堅さも感じなくなった。眼もしっかり閉じれるとのお話であった。

[ 40回目]
顔面神経麻痺発症からおよそ8ヶ月。当院初診時から約6ヶ月経過。顔面神経麻痺評価点数40点満点の34点。通院している歯科医院の医師から、以前に比べて頬が柔らかくなり口が開けやすくなっているのでよくなっているのがわかると言われた。当院での治療はこの時点で略治とした。治療を続ければさらに改善は見込まれるが、ご本人も以後は様子を見るとの意向であった。

 

■考察

この症例は症例32の患者と1週間違いの発症である。顔面神経麻痺の重度さも、評価点数上でも同程度と思われる症例である。むしろ症例32の患者様の場合は糖尿病があるため、初期のステロイド治療が出来なかった分条件的にはマイナスと言える。しかし症例32の方の場合は治癒と言えるほど顔面神経麻痺に罹患する前の正常な状態近くまで回復し、顔面神経麻痺評価点数上も満点となった。後遺症もほとんど出ていない。
しかしこの症例33の患者様の場合は発症8ヶ月の当院で治療を終了した時点で、顔面神経麻痺評価点数は34点であった。後遺症状としては頬と口の筋萎縮と軽度ゆがみ。口と目の共同運動などの後遺症状が残った。
この予後の違いはどこにあるのか。客観的に見ると症例32と症例33の違いは3つ挙げられる

1,顔面神経麻痺が発症してから当院で治療を開始するまで両者の間に約2ヶ月の差がある。

2,週2回治療を積み重ねることで効果が相乗的に現れてくるが、当院で治療を開始してから3ヶ月めまでを比べると、通院治療回数にハッキリと差がある。

3,症例33の患者様は人前で緊張してしゃべることを余儀なくされる職業であり、眼と口の共同運動が進行しやすい。

上記の3点に違いがある。この3点とも予後に関係することは以前から分かっていたことだが、この2つの症例を比べることによってその事を客観的に改めて証明する結果となった。

最近の症例