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頬から口内および口周囲にかけての強張りと眼下のひきつりによって食事がつらい 顔面神経麻痺 53歳 女性

8カ月前の夜うがいをして顔の異常に気が付いた。翌日病院の耳鼻科を受診しステロイドとビタミンB12に抗ウィルス薬のパラシクロビルを処方してもらった。顔面神経麻痺の評価テストや電気検査などしないまま3回通院したら医師から「もう来なくて良い」と言われた。12年前に今回とは反対側の顔面神経麻痺を経験している。今回顔面神経麻痺発症後にインフルエンザにもかかっており、味覚異常等があり現在別の病院にも通院して舌の炎症を治す投薬治療を受けている

 

<初診時>

顔面神経麻痺評価テストは32点。発症から8か月経過しており点数的には良いが、食事中に口内から口周囲と頬にかけて強張りがあり、目の下も引きつるようにピクついて食事が大きなストレスになっている。後遺症のテストでは瞬き時の口角挙上が(++)である。あいうえおと発声しての目の狭小テストは(-)。顔の強張りは後遺症による筋短縮と考えられる。治療は鍼灸施術のみをおこなった。また後遺症に対する表情筋運動とマッサージの仕方を指導させてもらった

 

<その後の経過>

不眠の愁訴も加わり、始めの1か月は週2回の間隔で治療を行い、その後は月2回の間隔で半年間で計19回の施術をおこなった。

顔面神経麻痺発症時から1年2か月後。当院初診時点から半年後の最終的な顔面神経麻痺評価点数は36点。

主訴である口内と口周囲の強張り感を感じなくなり食事時のストレスが無くなった。口を動かした時の目の下の引きつりも気にならなくなった。略治とした。

 

(考察)

当院来院時点で8カ月が経過しており顔面神経麻痺評価テストは32点と良い。主訴である口内から口周囲の強張りと目の下の引きつりはいずれも後遺症の要素が強い。その為愁訴が取れるかは難しいと思えたが、当院にかかるまでの間顔のマッサージや通電など他の治療の経験が無く症状がこじれておらず愁訴の軽減は期待できた。

 

 

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