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肩関節から上腕部がじっとしていても動かしても痛い  72才 男性

8ヶ月ほど前に前胸部を打撲して以後右肩関節が痛くなり、今日まで整形外科に通っている。しかし2ヶ月ほど前から右肩関節と上腕部が疼くようになり、肩関節がよけいに上がりにくくなってきた。整形外科では肩関節の運動療法と鎮痛薬をもらっている。
他に整骨院にも週3回通院している。。
■所見
肩関節から上腕部の夜間の疼き(++)。発赤(-)腫脹(-) 肩関節前方挙上120度 側挙80度 スパーリングテスト(-) ちょっとした動作が痛い
■診察
[ 初診 ]
肩関節部から上腕部に疼きが有るので、まずその疼きを取ることを重点に治療することとした。治療は遠絡療法と鍼灸治療を併用しておこなった。治療直後は「肩が軽い感じがする」とのことだった。肩関節の挙上角度も前挙150度 側挙110度と改善された。
[ 2回目 ]
前回治療して3日ほど疼きが出なかった。また肩関節の挙上角度も、前回治療後の良い状態を保っていた。肩関節の疼きは治まっていたが、引き続き疼きの治療をおこない、肩関節動作時の痛みの治療を付け加えた。
[ 3回~7回目 ]
肩関節のちょっとした動作時の痛みが随分軽くなってきた。それと共に肩関節の運動角度がさらに改善されてきた。疼きは天候の悪い日や上肢を使いすぎた日に出ることはあるが、それ以外の日には出ない
[ 13回目 ]
随分としつこく続いた肩関節痛と動作角度の制限はほぼ正常となり、疼くこともなく日常生活にまったく困らなくなった。
■考察
肩関節の運動角度制限を伴う疾患は、病院や医院では五十肩と言う症候名で扱われていることが多いようだ。また疼きを伴っている場合でも運動療法の指示を受けて、リハビリ室で肩関節を動かす運動療法を行い、一方で疼きのために鎮痛薬を服薬している患者様を見かけることがある。
私は疼きが有る場合は疼きを止めることを最優先にしており、疼きを助長するような運動療法の場合は一旦中止してもらい、運動角度制限の改善は次のステップと、段階を置いた治療をおこなっている。このケースもそうすることで順調な経過をたどった。

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