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就寝時の歯軋りと食いしばりによる顎関節痛 40歳 女性

就寝時に歯を食いしばる事から顎関節痛になった為、3年前に大学病院の歯科を受診しマウスピースを勧められた。しかしマウスピースを着け始めてからそれまで無かった歯軋りがひどくなった。食いしばりと歯軋りは就寝中の事であり意識して止めることも出来ず、目覚めると毎日顎関節部を中心に側頭部まで痛みと痺れがある。最近ではその影響から頭痛、不眠、耳鳴り、舌の痛み、手の痺れ、咽の異物感、体の倦怠感、歩行時のフラフラ感などが常にあるとのことで、つらい為すぐに治療して欲しい旨の予約依頼を受けた。
■診察
[ 初診 ]
治療は鍼灸治療を中心におこなった。脈は細緊で胃の気(-)、腹診では脾積と瘀血がある。最もつらい右顎関節局所への治療と全身を整える治療を平行しておこなった。
[ 2回目]
初診後3日間は右顎関節部の痛みは軽快していた。今日は左顎関節部治療をして欲しいとの事である。
[ 治療経過]
顎関節の耐え難い痛みは早い段階で軽快し、痺れは消失した。その後顎関節の痛みは軽くなり常時あるわけでは無くなった。歯軋りと食いしばりは就寝時の事なので無くなってはいないようだが、それに伴う痛みはあまり無いようだ。頭痛、不眠は改善。舌の痛み咽の異物感消失、耳鳴り軽快、歩行時のフラツキ消失。初診以来6ヶ月経過したが現在も月3回程度の治療を行っている。
■考察
顎関節症は局所症状ではない事がよくわかる症例である。歯軋りと食いしばりが原因と思える症例だが、頚椎との関連や間脳部との関連がある。その為に手の痺れやフラフラ感など様々な訴えがある。顎関節部だけを治療するというよりも全体を調節するという考えが要る。やはり継続的な治療が必要であろう。

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