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花粉症(自律神経失調症をともなった花粉症) 68才 女性

花粉症という病名が知られていなかった頃の30年来の花粉症患者が来院されている。罹患した頃は数件の医院を尋ねたが原因がわからず、医大でやっとその原因らしきものを言われたそうである。現在は杉に始まって桜やイネ科など年中苦しんでおられるようで、マスクが手放せないという状態である。減感作療法など、現在まで様々な治療をいろいろな医院でおこなって来たが、一時的に良くなったように見えることがあっても元に戻ってしまうとのお話であった。
■所見
この患者は当初は花粉症の治療で来院されたのではなく、不眠や動悸・発汗などの自律神経症状を訴えて来院された。初診時の問診で鍼灸治療と遠絡療法が花粉症にとても効果が高いことを説明し、自律神経症状と共に治療していくこととした。
■診察
[ 初診 ]
鍼灸治療も遠絡療法も全くの初めての体験であったが、治療後頭がハッキリし気分がとても良いとのおはなしであった。以後週1回の間隔で治療をおこなうことにした。
[ 2回目 ]
治療した日は少し体がだるかったが久しぶりにとてもよく眠れた。動悸も治療以来ないとのおはなしであった。
[ 8回目 ]
睡眠剤を飲まなくても眠れるようになった。花粉症状も例年なら今頃鼻水と目のかゆみが出かかる時期だが、2日ほど軽い風邪を引いただけで花粉症は出ていない。
[ 16回目以後 ]
不眠・動悸・鬱・異常発汗などの症状は軽快している。花粉症状もニュースでは例年よりも花粉量が多いと報道されているが、「大変に軽い」と喜ばれている。
■考察
花粉症の原因を自己免疫性の疾患として、Igeの蓄積が閾値に達したら発症するなど様々に言われているが。花粉症で苦しむ患者はさらに増加しているようだ。むしろ顕微鏡的な視点で考えることよりも、漢方や鍼灸などのように全体的な視点から診ることの大切さを示した症例と言える。花粉症の症例は多く、鍼灸治療の効果は大変に高い。

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