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胸部痛・肋間神経痛と脇の下から上腕にかけての痛みで目が覚め 38才 女性
右肺尖部と胸膜に腫瘍が出来たため4年前に脇から切除手術をおこなった。この腫瘍は転移しにくいが再発しやすいため現在すでに再発してしまっている。その腫瘍から胸膜を侵すと思える痛みと、切除した脇の部分からと思える痛みがあり。右側の背中から側胸部・前胸部にかけての肋間神経痛と、前胸部痛および脇の下から上腕部にかけての痛みがある。痛みは痺れを伴い触ると知覚異常感がある。また咳やクシャミをすると激しい痛みが背部・側胸部・前胸部・脇から上腕部に出る。それらの痛みの為に毎日夜間就寝中に痛みで3度は目が覚める。
その他抗リン脂質抗体症候群があり、血流が悪いために血栓が出来やすい。
■診察
[ 初診 ]
痛みは胸椎3番・4番・5番から肋間神経沿いにある。また前胸部大胸筋部にある。また脇の下から上腕部にかけてある。
治療は肋間神経痛に対する局所治療と免疫力を高める為に灸をおこなった。また上肢の痛みと経絡のつまりに対して遠絡療法をおこなった。
[ 2回目 ]
1週間後来院。前回治療してから3日間はまったく痛くなかったとのことであった。
[ その後の経過 ]
1ヶ月に1回から2回の間隔で来院されており、初診から半年が経過している。当院初診時の症状から比較すると胸部痛・肋間神経痛・上腕部痛の各症状とも安定している。治療はこの状態で日常が過ごせることを目的に定期的な治療をおこなっている。
■考察
この症状と肺尖部腫瘍との関係、手術による傷と痛みとの関係、大胸筋部の痛みと肋間神経痛との関係、脇の下から上腕への上肢痛と胸部痛との関係など。単純な肋間神経痛とは違う要素が本症例には様々ある。東洋医学の経絡からみても、体幹部だけではなく上肢の経絡まで愁訴が加わっている。そのため経絡を対象にした遠絡療法に、免疫効果の高いお灸を加えた治療をおこなった。