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ランニング時に膝関節痛になり以後、立位・寝返り・歩行・安静時にも膝が痛む。  64才女性

3年前市民マラソン参加に向けてのランニング中に右膝を痛めた。一時良くなっていたが4ヶ月ほど前から自然に膝関節の痛みが再びきつくなり、整形外科数件とペインクリニック、総合病院などに通院してきた。X線上は膝関節の変形と軟骨が磨り減っていることを指摘された。現在もペインクリニックで鎮痛薬、シップ、リハビリと週1回膝関節に鎮痛注射をしてもらっている。しかし「膝関節の痛みは変わっておらずひどくなってきている」とのお話であった。今現在歩行時の痛みに加え、膝がガクガクする感じがある。立位と寝返り時に痛み、夜間疼きで眼が覚める。また夕方になると膝関節の腫れがひどくなる。
■所見
足を引きずるようにして歩く。安静時痛(++) 夜間痛(++) 右膝関節熱感(++)
水貯留(+)
■診察
[ 初診 ]
鍼灸治療は側臥位と背臥位姿勢で、遠絡療法は座位でおこなった。治療後は「足が軽く痛みが楽になっている」とのコメントであった。
[ 3回目 ]
疼きは消失した。寝返り時の痛み消失。膝関節周囲の腫れが随分小さくなっている。歩行が楽になった。
[ 5回目 ]
スーパーで買い物するのにウロウロ歩いたが、2時間ほど歩くと膝関節が痛くなってきた。しかしそれまでの間痛みがなかったので嬉しかった。
[ 6回目 ]
歩くのが速くなった。朝の起床時に歩き始めが気にかかる。膝関節の腫れは左右差があまり見られないほどに良くなっている。
[ 8回目 ]
この間調子が良かったので歩きすぎた。またママさん卓球に参加したこともあって膝関節が痛くなった。
診ると前回左右差が見られないほど腫れの引いていた右膝関節が、腫れて熱を持っている。
再度膝関節の腫脹に対する治療に一歩後退して治療をおこなった。
■考察
膝関節治療の養生の難しさを示す症例である。日常生活の中で膝関節には常に負担がかかり続ける。そんな中でいかに養生をするか、基本的には動作時にはサポーターでしっかり膝関節をガードする。草取りや膝関節を軸にしたスポーツなど膝関節に負担のかかることはしない。特に膝関節が腫れて炎症があればなおさらのことである。もちろん患者様にはそういった注意点を説明させていただいているが。やはり難しい課題である。

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