初めて経験した。体を動かすことが出来ないほどの腰痛・臀部痛・下肢痛　　５３歳男性

３日ほど前から腰痛の兆候があったが、昨日農作業中に腰がギクッとなってから立つことも出来ない状態となった。痛みはいわゆる尾てい骨（仙骨から尾骨にかけて）を中心に、大腿部後側、下腿部後側と外側が痛み、腰から背中にかけても痛い。昨年もぎっくり腰を経験しているが今回のように動けないほどひどい腰痛は始めての経験であり、このまま治らないのではという不安がある。昨年ぎっくり腰になった時に、整体やカイロプラクティック・鍼灸治療など受けたが、鍼灸治療が一番効果があったとの理由から奥さんに付き添われて来院された。
■所見
健側・患側ともにＳＬＲは正常であり、年齢を考慮すると椎間板ヘルニアの可能性はほとんど無い。安静時には痛みは無い。今現在少し動かしても痛みが有るので、整形外科的な徒手検査はこれ以上行わず治療をすることにした。
■診察
[ 初診 ]
患側を上にした側臥位で鍼灸治療と遠絡療法とをおこなった。治療後の腰痛・臀部痛・下肢痛はペインスケールで１０→４へと軽快した。
[ ２回目 ]
前回治療翌日
前日は治療して帰宅してから楽な状態が続いたが、今朝は再び臀部を中心に腰・下肢とも痛くて動けない状態だった。
しかし昼前頃からその状態がとても楽になってきたとの事で来院された。治療は立つと痛む部位を考慮して鍼灸治療と遠絡療法とをおこなった。治療後はとても楽になったとのことであった
[ ３回目 ]
前回治療翌日
全体に痛みはとても楽になっているが、用心して動かないようにしているとのお話であった。
痛みは仙骨部に限局して残っており治療をおこなった。治療後はとても楽になったとのことであった。
[ ４回目 ]
臀部痛・腰痛・下肢痛ともに状態は良いようだ。治療後は仙骨部に残っていた痛みもほぼ消失した。明日から東京へ出張するとのお話だったので略治とした。
■考察
何度も繰り返すことになりますが、急性の腰痛（ギックリ腰）および坐骨神経痛に対して、鍼灸治療は劇的に効果の出る治療です。
私自身ここ１０年ほどひどい腰痛は出ておりませんが、仕事姿勢からひどい腰痛も経験しております。そのたびに自分自身への鍼治療が症状を軽減させる何よりの実体験でした。ここ１０年ほどひどい腰痛が出ていないのは、自身で工夫を重ねてきた腰痛体操とウォーキングのおかげですが、腰痛が出そうに感じたら自身へ予防的な鍼治療をしていることも、未然に腰痛を予防できた要因です。