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脳出血による片麻痺患者の健康側の足の激痛  62歳 男性

■現病例
5年前に脳出血となり右半身麻痺となった。4ヶ月前に健康側である左側の腰から足先にかけて激しい痛みと痺れが出現した。整形外科や麻酔科など病院数箇所を訪ねてブロック注射等様々な鎮痛治療を受けてきたが、ほとんど鎮痛効果が見られず激痛に悩まされているという患者様から、医師の同意を得ての往診依頼があった。

■治療
[ 初診時 ]
寝ていても座っていても痛みが激しくて、顔をゆがめて痛みを我慢している状態であった。トイレに行こうとする時などは痛みがさらに激しいとのお話であった。目前でここまで激しい痛みを訴えておられるのも例が無い。整形外科テスト法などとても出来る状態ではなく、腰椎と腰髄を念頭に痛みに対する緩和処置を、遠絡療法と鍼灸治療を併用しておこなった。治療後は痛みがVAS 10→3程度まで激減して大変喜ばれた。
[ 2回目 ]
初診時に比べて随分と表情は楽に見えたが、「前回治療して腰や足の痛みがウソのように楽になったが翌日には痛みが戻ってきた」とのお話であった。初診治療前をVAS 10とすると→現在7程度だった。この日も治療後は腰から足の痛みは3程度にまで減っった。
[ 7回目 ]
腰から足にかけての激痛は消失した。屋内での動作は半身が麻痺していて不自由なものの、4ヶ月以前の下肢に痛みが出る以前の状態にまで戻ったとのことであった。

■考察
痛みには種類がある。この症例の激痛は東洋医学で言ういわゆる実痛ではないようだ。西洋医学的に神経ブロックなどの鎮痛治療を繰り返し、逆に神経を弱らせて過敏に反応する状態にさせたように思える。つまりは痛みを取り去るのではなく弱った神経を補って回復させることで痛みが緩和した症例である。

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