右腰から臀部にかけて電気が走るような痛みがあらわれる。 ５９歳　男性

若い頃からぎっくり腰と坐骨神経痛を何度も繰り返してきた。その為に総合病院の整形外科や整形外科の専門病院、整骨院、整体治療と様々な治療をおこなってきた。しかし鍼灸治療だけは受けたことが無く知人の強い勧めで来院された。日常の中では腰にコルセットをしないと支えられない状態である。今回の症状は車から降りようとするとか、立つ歩くなど、予期しない時にビビッと電気が走るような痛みが、右腰から右臀部にかけて突然出現するというものである。この症状は１ヶ月ほど前から続いている。安静時に腰や臀部の疼きは無い。今回も整体治療と整骨院での治療を受けているが効果が無い。既往歴として肺のう胞の手術をおこなっている。

■診察
[ 初診 ]
腰と臀部にだるさはあるが痛みそのものは軽い。後屈姿勢をするのがつらい。現在電気は走っていないが不意に出る。
治療は鍼灸治療と遠絡療法をおこなった。治療後は痛みとだるさが消失し腰が軽いとのお話であった。電気が走る程度や範囲などを観察しておいてもらうようお願いした。

[ ２回目 ]
１０日後来院されたが、この間に腰から臀部へのビリッとした電気は走らなかったそうだ。
[ ３回目 ]
当院初診時に比べ腰から臀部に電気も出ず、はるかに状態が良いとのお話なので、３週間ほど間を空けて次回の来院予約をとっていただいた。

■考察
この症例では、当初は坐骨神経痛など腰椎の変形や変性によるものと考えたが、腰臀部の圧痛や反応から神経圧迫系統よりも、筋肉のトリガーの要素の方が強いと考えて治療をおこなった。