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腰部脊柱管狭窄症による足の痺れが甚だしく、手術を勧められている症例 63歳 男性

1年ほど前から、左足首から足の指先にかけての痛みと痺れ(シビレ)が出るようになった。痛みはこの間軽くなってきたが、反対にシビレが甚だしくなり足に力が入らない。足を地に着けるとシビレが強いため左足に体重をかけないよにアンバランスな歩行となる。また脊柱管狭窄によって50メートルほど歩くと足が前に出なくなり、それ以上連続して歩くことが出来ない。加えて足首より先はスリッパ等の感覚がわからない知覚異常がある。その為か硬い皮靴を履くと痛い。かかりつけの整形外科の紹介で大病院で精査を受けたが、結果は脊柱管狭窄症による手術を勧められた。3年前に腰椎ヘルニアの手術をしており、かかりつけの整形外科の医師は「手術は勧められん」と、手術には反対している。ご自身も兎に角手術だけはしたくないと考えており、現在投薬、注射、腰の牽引をしている。また週1回指圧治療にも通っている。しかし今までの治療では足のシビレはますますひどくなる感じで、ネットを調べなんとか楽になりたいと、切実な思いで当院を受診された。

■診察
[ 初診 ]
腰椎4番5番あたりに椎間板ヘルニアの手術痕がある。足のシビレは足の甲側に強く出ており、左足全体に腫れぼったさを感じている。確かに触診上も腫れと浮腫みがある。痛みがさほど強くないのは、神経根あたりの完全圧迫があるからと考えられる。治療は鍼灸治療と遠絡療法とを行った。治療後左足の腫れぼったさが取れたと喜ばれた。

[ 2回目]
前回治療した当日と翌日は痺れが軽く感じで過ごせた。また硬い革靴を履いても痛くなくなった。

[ 5回目]
今までは50メートルほど歩くと、歩きたくても足が前に出せなくなっていた。しかし痺れ痛みを我慢すれば、さらに先へと歩けるようになった。また足に力が入るようになってきた。

[ その後の経過 ]
この患者様は40日間で計12回の治療をおこなった。重いものを持って配達する仕事だったが、とても持って歩けるどころの状態ではなかったが、それが出来るようになった。葬儀にも出席したが革靴を履いて無事に参加できるようになった。患者様ご自身から治療キャンセルの電話をいただいたが、「とても調子が良くなったとのお話があった」

■考察
以前にも書いたが、脊柱管狭窄症に限らず腰の疾患で医師から手術を勧められているという患者様が来院されることも多い。手術はしたくないが、本当に手術が必要なのか患者様自身で判断出来かねるのは当然である。
現在ヘルニアの手術を病院でも以前ほど勧めなくなってきた。それは手術をした患者としなかった患者の3年後の状態に、ほとんど変わりが無いというデータが発表されていることからも肯ける。私は手術を否定している者ではない。しかし手術の前に鍼灸治療及び遠絡療法にかかってみてはどうかと思う。5回も治療すれば手術の必要性の有無はわかってくるように思える。

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