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椎間板ヘルニアが原因と言われた坐骨神経痛 49歳 女性

10日程前に腰臀部から大腿部外側にかけて電流が走ったような痛みが出現した為、すぐに整形外科を受診した。レントゲンで腰椎4番5番間の椎間板ヘルニアと言われた。その他の症状として、膝の半月版損傷がある。また5ヶ月前に足の甲の部の怪我で入院手術しており、現在も痛みと腫れが有る。上記のような状態だがマラソンとバレーボールが好きで、週2回のバレーボール練習とフルマラソン出場の為の練習をしている。

■診察
[ 初診 ]
腰椎椎間板ヘルニアの確定診断のゴールドスタンダードテストであるSLRは両足とも70度以上挙上可能であり、年齢的にも症状からも椎間板ヘルニアからの新鮮な症状ではない。坐骨神経経路上に沿って痛みと重だるさがある。また臀部、股関節部の筋が異常に硬い。おそらく足の甲の怪我や膝の半月版損傷を抱えつつ、スポーツや日常生活を送る無理が、筋の疲労硬結と坐骨神経圧迫を起こしているのが原因と考えた。治療は鍼灸を主体とした。
[ 経過 ]
臀部から大腿部外側の坐骨神経痛は1回の治療で軽快してしまった。
2回目の治療時の訴えは大腿前面から下腿前面部の痛みであり、明らかに坐骨神経経路のみの訴えではない。この時は股関節外側と大腿前側を治療した。
3回目には腰部、臀部、大腿部と総ての症状が消失しており、それらの訴えとは関係の無い
昨日からの首の寝違い様の痛み治療を希望された。

■考察
腰痛や下肢痛で整形外科へ行くとレントゲンを撮る。さらに精査をする場合はMRIを撮る。患者様自身もそれを基に説明されるととても納得させられるようだ。しかし気をつけなければならないのは、画像説明部イコール原因かというとそう考え難い場合が多くあることだ。本当に腰椎のズレヤ骨棘、椎間円板によって出ている症状なら原因を取り除かないかぎり症状の軽減は難しい。しかし実際は患者様の愁訴が局所的な血行不良や炎症などによって出ている場合が断然多い。今回の症例などこれほど簡単にたった1回の鍼灸治療で治る腰椎椎間板ヘルニアなどまず有り得ない。腰椎椎間板ヘルニアの確定診断はデータ的にもMRIよりも誠に単純なSLRテストの方が高い。この場合SLRが(-)時点で椎間板ヘルニアは否定される。たとえ真正の椎間板ヘルニアで手術を考えている患者様がおられるとするなら、手術前に一度鍼灸治療を受けられることをお勧めいたします。

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