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顔面神経麻痺発症後に驚くほど目立った顔の歪みが、きれいに改善された顔面神経麻痺症例。 50歳 女性
18日前の朝、まぶたが垂れていて顔の異常に気が付いた。すぐに病院を受診すると医師は脳の異常を疑い、MRIが無いので大病院を紹介された。翌日紹介された病院を受診しMRIを撮ったが異常は見られず。耳周囲に発疹も無く、末梢性の顔面神経麻痺と診断された。この時点ではさほど顔の歪みはひどくなかった。9日間入院してステロイドの点滴を行った。そのころには顔の歪みが大変に際立った状態になっており、このままで治るのかと言う不安から退院9日後、顔面神経麻痺発症18日後に当院をネットで調べて来院された。
■診察
[ 初診 ]
当院初診時。顔面神経麻痺発症から18日後の顔面神経麻痺評価点数は10点であった。顔面神経麻痺の中等度の中位と言った感じである。安静時の非対称。額のしわ寄せ。片目つぶり。鼻翼を動かす。頬を膨らませる。イーっと歯をむく。等の動作が0点項目である。特に安静時でも口の歪みが著明で、それに薄目が開く感じで全体の顔の歪みを印象付けている。治療は鍼灸治療のみをおこなった。週2回の間隔で当面治療を行うこととした。
[ 5回目]
強く目を閉じる動作が良くなっている。「鏡で自分の顔を一切見たくない」。とのことである。
[ 10回目]
当院初診から1か月経過した。顔面神経麻痺評価点数は20点。額のシワが平行に近づいてきた。イーッと言う口が少し広がるようになった。目は閉じやすくなったがまだ目に水が入る。
[ 16回目]
当院初診から2か月経過した。顔面神経麻痺評価点数は24点。顔の表情が中心に寄り顔面神経麻痺とは見た目で分りづらくなるまで回復した。口の中が柔らかく動きやすくなり、水も漏れにくくなったが、まだ口中で食べ物の偏りがある。
[ 22回~25回目]
3か月が経過し、非常に順調に顔面神経麻痺が回復しており、当院での治療間隔を週2回から週1回とした。顔面神経麻痺評価点数は30点。口が平行になり顔は自然な表情になった。瞬き時に口元に共同運動が見られる。うがいをしても水はこぼれないが水を出すときに横から少し漏れる。
[ 30回 ]
顔面神経麻痺発症から5か月。当院初診から4か月と16日経過。顔面神経麻痺評価点数は34点。日常生活にはまったく不自由は無くなり、見た目も全くわからなくなった。娘さんの出産の手伝いに行くということだったので略治とした。
■考察
この患者は当院初診時の見た目での顔の歪みは顕著であったが、予想したよりもずっと早く順調に回復した症例となった。
顔面神経麻痺発症から早い段階で当院に来院されたのが、早期回復に繋がったのではないかと考えている。