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奥歯からコメカミにかけて常時痛みがある 三叉神経痛 34歳 男性
4年前に三叉神経痛が発症し、以来ペインクリニックで投薬治療を受けている。今までテグレトール、リリカ、プレガバリンなど処方され、現在はトラムセットを服薬中だが、飲むとムカムカするような副反応が出る。発症から4年たっても症状に好転が見られないため当院をネットで検索して来院された。
<初診時>
鍼灸施術を受けるのは初めてとのことである。脈診では浮数、舌は乾いて黄苔が見られ東洋医学的には内熱である。痛みの局所である右コメカミから歯の触診や圧診をしても痛みの訴えは無い。三叉神経痛の方によく見られるような、問診中の発作的な疼痛を我慢するような動作といった類の痛みでは無く。常時つらいとのお話であった。
治療は触診して経絡上のつまりを感じた部分2カ所に対して丁寧に鍼施術をおこなった。施術直後に患部の痛みの変化をお聞きするとVAS値10→5と愁訴が半減したとのお話であった。
<2回目>前回施術から2週間後
この2週間痛みはVAS10→3辺りで過ごせていたとのお話であった。触診して前回鍼治療した経絡上のつまりは消失し、話す辛さ10→2食べる辛さ10→2に改善しているとのことであった。今回は前回の施術よりさらに軽い施術をおこなった。前回の施術後2週間楽だったことから略治としてしばらく様子を見ることにした。
(考察)
4年間好転の見られなかった三叉神経痛が2回の鍼灸施術で軽快した症例だが、鍼灸施術をすると今まで効かなかったもしくは効果に問題のあった薬が良く効くようになる。こういったことは日常の鍼灸臨床でよく経験することだ。この症例も以後服薬の安定的な効果が表れることを期待している。