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右臀部から足の外側にかけての坐骨神経痛と痺れ 63歳 男性
30代から慢性的に腰痛があり、お尻から足にかけての坐骨神経に沿っての痛みも不定期に現れる為整形外科で注射や薬をもらい、整骨院で温めたり腰の牽引をしながら痛みをだましつつ今日まで過ごしてきた。
今回は4日ほど前からお尻を中心に痛みが出始め夜間痛もじっとしていても疼きが激しい上に、起き上がるのも歩くのも難儀する状態となったため、整形での注射よりも、鍼灸治療を頼って来院された。
■診察
[ 初診 ]
立って歩く動作も足を引きずりながらやっとといった状態で、一旦横になると起き上がるのに30分ぐらいかかるとの話であったが、患側の右を上にやっとのことで寝てもらった。
治療は寝た状態で鍼灸治療を行なった。治療後は自身の力で支えなしで座れるようになり本人も付き添いの家族も驚いた。さらに座位で遠絡療法をおこなった。痛みのVAS値では7割まで痛みが取れ、痺れが8割取れたとのことであった。
[ 経過 ]
その後2日間隔で5回治療を行ない、当初の痛みは消失し、痺れが足尖にほんの
少し残っている程度となったたため一旦略治とした。
■考察
坐骨神経痛は腰痛を基盤に腰椎脆弱部の神経根部の圧迫と炎症から起こっている
場合が多い。腰椎及び椎間板の物理的な変性を抱えているため、冷えや疲労から
神経痛を繰り返しているケースがほとんどである。
鍼灸治療は最適応であるが、病態を慎重に見極めることは言うまでもない。