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大腸がん手術直後からの腕(上肢)の疼きと手の痺れ 69歳 男性

27日前に大腸がん(直腸)の手術を受け、腸を80センチほど切除した。麻酔の切れた翌日から両方の上腕部から指にかけて痺れを伴う激しい疼きが出るようになった。特に左上肢が右に比べて疼き痺れともキツイ。夜間は疼きの為に手術後から眠れない日が今日まで続いている。手術後しばらくは肘の屈伸が出来ず、腕から指にかけて温度感覚と触覚、痛覚も異常があったが、現在は疼きと痺れのみになっている。首のMRIに異常は見られなかった。鎮痛剤もまったく効果が無い状態だとのお話であった。また接骨院で電気のマッサージ等受けてきたが症状はまったく取れなかったようだ。

■所見
疼きは特に上腕部外側を中心に第1指と第2指にかけてある、痺れは手首(腕関節)から第1指第2指先端にかけてある。首を動かして負荷をかけても症状に変化は見られず、首のMRIに異常が見られないことから、首の神経根症状といった末梢神経の問題ではない。両方の上肢に疼きと痺れがあることから、手術による脊髄と経絡異常と判断した。

■診察
[ 初診 ]
治療は遠絡療法と鍼灸治療をおこなった。治療直後手の痺れと動きが軽くなった。

[ 2回目 ]
前回治療してから疼きと痺れの範囲が、それまで広範囲の面であったものから、一本の線へと変化した。右手の痺れは消失。

[ 3回目 ]
前回治療した夜から疼きは消失した。左手の痺れの範囲は指先のみに限局し、日常気になるほどではなくなった。

■考察
手術直後から痺れと疼きが出現しており、手術が原因で現れた症状であることに違いない。おそらく麻酔による脊髄への影響か、大腸手術で大腸経絡を傷つけたことが愁訴に関連していると思える。

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