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帯状疱疹後に手指に痛みと痺れと、動かし難さが出ている症例(67歳・女性)

ジムに通っていたが、2か月前に左腕が痛くなり病院を受診。筋肉痛と診断されて湿布をもらった。それでも痛みが変わらず1週間後再受診すると、帯状疱疹だと言われて皮膚科を受診した。しかしさらに痛みがひどくなり、皮膚の感覚が布の上から触っているような知覚異常になった為、現在はペインクリニックで週1回の星状神経節ブロックと電気治療を行っている。現在痛みはVAS値10→6になっているが、左の第4指と5指が動かせなくなっており、反対の手で添えてやっと動く状態である。鍼灸治療が良いと聞き5回治療してもらったが、効果が全くなかった。「すがる思いでやってきた」と問診表に書かれてあった。

■診察
[ 初診 ]
小指側の手掌と、第4指5指が腫れている。背中から腕に布が張り付いた感じがある。左指を握る動作時に4指5指が動かせない。治療は鍼灸治療と遠絡療法をおこなった。治療後は張り付いた感じが軽減し、、指の動く範囲が広がった。

[ 2回目 ]
前回治療して調子が良くなったため、2ヶ月ぶりに筋力をつけようとジムに行った。その後から腕と肩の痛みが再度ひどくなってしまい、局所注射と星状神経節ブロックをおこなった。しかしブロック時にいままでにない違和感を感じた。
[ 3回目 ]
この間ブロック注射は止めている。常時有った痛みが、時間帯によって無いことがあるとのことである。

[ 6回目 ]
VAS値10→3まで改善。自動車のハンドルが握れるようになった。

[ 13回目 ]
自転車で来院された。この間病院での治療も略治となったそうが、。当院でも略治とした。
VAS値10→2

■考察
帯状疱疹によって罹患した神経繊維の破壊が、知覚異常および運動異常となって現れた症例である。本来はこの期間でここまで回復するほうが珍しい難症状と思えるが、鍼灸治療が神経再生を早める証拠と言える。ただし他院で鍼灸治療を受けてまったく効果がなかったとのお話だったので、病態の把握との関係は大きいようだ。

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