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鎮痛薬(テグレトール)がまったく効かなくなった。三叉神経痛 78歳 女性
4年ほど前から左上の前歯を中心にした三叉神経痛になり病院に通院している。半年ほど前から鎮痛薬として処方されているテグレトールが全く効かなくなってしまった。病院で手術が検討されたが動脈がひっついていて手術は難しいと判断された。テグレトールは1回1錠、1日3錠が限度とされているところを、1回2錠1日3回服薬したりすることもあるようだが、副作用の為に眩暈やふらつきで立てなくなるらしい。それでも三叉神経痛への鎮痛効果が無いとのことで、ご家族がネットで当院を検索されて来院された。
<初診時>
東洋医学による脈診では硬く緊数の脈で痛みを証明する脈が出ている。特に食事が難儀しているようだ。以前はハンカチを食いしばると痛みが楽になったようだが、今はそれも効果が無いとのお話である。治療は痛みの部位である左上前歯を通る経絡の流れをよくすることを念頭に鍼灸治療および遠絡療法をおこなった。治療後痛みが随分楽になったとのお話であった。脈診上も緊脈が緩んだ。この治療をすることで「今まで効かなくなったテグレトールの鎮痛効果が出る可能性がある」ことを説明した。
<2回目>前回治療から1週間後
前回治療後4日間は三叉神経痛の痛みが楽だった。2日ほど前から痛みがきつくなってきた。しかしテグレトールの鎮痛効果が効くようになった。治療は前回同様に行ったが、治療後は痛みが楽になったとのお話であった。
<3回目>前回治療から1週間後
前回同様に4日間は痛みが楽だった。ここで治療を受ける以前は常時痛かったが、ここで治療を受けて以後は1日2回痛みが来るように痛みの頻度も減った。それとテグレトールの量を減らしても効果が出るようになった。
<4回目>前回治療から1週間後
前回同様に4日間は痛みが楽だった。ここで治療を受ける以前は口を動かさくても常時痛かったが、黙っていたり食べなければ痛くなくなった。また痛みが出てもハンカチ咥えて食いしばれば痛みがスッと引くようになった。ただし以前のような痛みが来るのではと言う不安感がある。
<6回目>当院初診時から40日経過
鎮痛薬(テグレトール)は1日1回1錠のみで過ごせる日があった。しかし痛みは天気に左右され雨の前には痛む。
<7回目>
以前有ったような三叉神経痛の激しい痛みは無くなった。痛みが来ても食いしばれば痛みが鎮まる。
食べ物も今までは柔らかく加工したスープやおかゆ、茶わん蒸しなどを食べていたが、今は普通の食事が食べれるようになったので随分食事が楽になった。
<9回目>当院初診時から2か月経過
1日中痛くない日が2日間あった。
<10回目>前回治療から1週間後
鎮痛剤(テグレトール)を朝1錠飲むと1日持つようになった。
(考察)
この患者様は現在も1週間に1回当院での治療を続けられており、その治療間隔がさらに開くことを目標に治療を行っている。
三叉神経痛の痛みは、痛みの帝王などとも呼称されるほどだが、このような形で日常生活が痛みによって支障が来ない状態になれるよう、服薬と鍼灸治療や遠絡療法を上手に併用することも一つの方法と思える。