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風邪をひき、口の周囲にヘルペスができた後、顎に麻酔を打ったような感じがして発症した顔面神経麻痺 55歳 男性
2週間ほど前から風邪をひき、口の周囲にヘルペスが出来て食べにくい状態になった。6日前の朝には顎に麻酔を打ったような感じがし始め、翌朝に顔半分が動かなくなった。その日に病院の脳神経外科を受診しMRIを撮ったが異常は見られず血液検査でも異常はなかった。顔面神経麻痺と診断されて1週間分のステロイドとアデホスとメチコバールを処方された。しかし病院の対応に頼りなさを感じたため別の病院を受診した。ここで再度ステロイドを処方されてアデホスの服薬は中止された。それでも症状が改善されずより悪くなっているような不安を覚え当院をネットで検索し来院された。
<初診時>顔面神経麻痺発症から6日後
当院での顔面神経麻痺評価点数2点。発症から1週間ほどであり、ちょうど顔面神経麻痺悪化のピークに向かうあたりなのでこの点数となった。治療中に仰臥位で閉眼幅が1ミリ程度になっており、評価点数2点の最重度でこうはならないことから、現時点から数日の経過の後にある程度正しい重度予測ができる旨を伝えた。当面週2回の治療とし、本日は鍼灸治療のみをおこなった。
<2回目>前回治療から3日後 顔面神経麻痺発症から9日後
顔面神経麻痺評価点数10点。発症から9日後であり症状もピークを過ぎて落ち着いてきた。評価的には中等度の点数と言える。「眉毛が少し動くようになった。飲み物も少し飲みやすくなった」とのお話である。
<4回目>当院初診から2週間後。顔面神経麻痺発症から20日後
顔面神経麻痺評価点数16点。目の開閉が楽になってきて、閉眼も可能になった。食事も麻痺側をさほど気にせず食べている。ただしまだ食べ物が麻痺側に溜まり、うがいをすると口から水が漏れる。
<6回目>当院初診時から20日後
鼻以下のゆがみは正中に寄ってきた。今日の訴えは顔ではなく耳の中に水が入ったような感触が愁訴となった。
その治療を顔面神経麻痺治療と併せておこなった。
<9回目>当院初診時から1か月後
顔面神経麻痺評価点数26点 顔面神経麻痺だとはわからない点数にまで回復した。耳の中の水の入った感じは2回の治療で消失したが、以前から頻尿があり夜間は1時間に1回起きてトイレに行くとのお話なのでその治療も併せて行うこととした。
<15回目>当院初診時から2か月が経過。
顔面神経麻痺評価点数30点。頻尿の方は夜間でも長く持つときは5時間ほどトイレに行かない日があるとのことである。
<21回目>当院初診時から3か月か経過
顔面神経麻痺評価点数は40点満点の36点 治療はが必要ないまでに回復した。顔面神経麻痺の後遺症も出ていない。あとは頻尿治療をメインに顔面神経麻痺の治療を行うこととした。治療間隔は週1回としている。
<27回目>当院初診時から5か月、顔面神経麻痺発症からもほぼ5か月が経過した。
顔面神経麻痺評価点数40点。治癒とした。頻尿の方も落ち着いている。
(考察)
当院での治療を発症から6日後の早い時期から始めた症例である。発症9日めには既に1度治療をしており、その時点の顔面神経麻痺評価点数は10点である。当初は週2回の治療を行ったが、途中から週1回の治療間隔に変えた。しかし顔面神経麻痺後遺症も出ることなく治癒に至った症例である。