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医師から顔面神経麻痺の治癒率は3ヶ月で85パーセントと言われ、1ヶ月後に医師からあなたは残りの15パーセントの部類と言われた 59歳 男性  

1ヶ月半前の顔面神経麻痺発症前日に患側後頭部痛が出現し、翌朝に口唇に痺れが出現したため脳神経外科を受診した。そこで顔面神経麻痺のハント症候群と診断された。そしてステロイドの服薬、抗ウィルス薬、ビタミンB12を処方され、週1回の診察と、リハビリとして毎日通院して星状神経節への近赤外線治療と、額と口唇横に電極を付けての低周波治療をおこなった。(顔面神経麻痺への低周波通電治療は一般的には後遺症を助長すると言われている) また顔面神経麻痺の点数評価や電気検査は実施されていない。医師からは顔面神経麻痺の3ヶ月以内の治癒率は85パーセントと説明された。1ヶ月後の診察時には「あなたの顔面神経麻痺の治癒率は残りの15パーセントの部類に入る」と言われた。毎日通院してリハビリを受けてきたが顔面神経麻痺症状の改善がほとんど見られず、当院をネットで検索して来院された。

 

<初診時>

顔面神経麻痺評価点数 6点  外見的な特徴では、眉毛の左右の高さにかなりな差がある。

治療は鍼灸治療のみをおこなった。

 

<3回目>当院初診から10日後

病院の担当医に当院で治療をしていることを言うと「良くなったら教えて」と言われた。

 

<7回目>当院初診から1ヶ月後

顔面神経麻痺評価点数 18点 柳原法という点数評価法は項目部位が少し動くと2点になると言う特徴がある。そのため2回目の評価テストはかなり良くなることが多く、この症例も治療開始から1ヶ月で一気に18点にまで上がっている。記録すべき改善点は、イーッと口を横に開くのが少し出来るようになったことと眉毛が少し動き始めたことである。

 

<18回目>当院初診時から3ヶ月 顔面神経麻痺発症から4ヶ月半  当院初診から3ヶ月経過

顔面神経麻痺評価点数 22点  瞬きで患側の唇横がピクピク動く共同運動が出てきた。

 

<26回目>当院初診時から5ヶ月経過 顔面神経麻痺発症から6ヶ月半経過

顔面神経麻痺評価点数 28点 顔の動きは別として、見た目的にはほぼ顔面神経麻痺罹患以前と変わらないぐらいまでに見える。 顔面神経麻痺罹患後エクボが消えていたのが出てきた。唇をとがらせるウーの口をすると患側の目が少し細くなる共同運動が出てきた。 食事にまだ少し食べにくさがある。

 

<35回目>当院初診時から7ヶ月経過 顔面神経麻痺発症から8ヶ月半経過

顔面神経麻痺評価点数 34点

眉毛の高さは顔面神経麻痺になる以前からもともと違ったという写真をみせていただいた。これをみると

眉毛は正常な位置にまで回復している。

 

<48回目>当院初診時から10ヶ月経過 顔面神経麻痺発症から11ヶ月半経過

顔面神経麻痺評価点数 40点満点の36点  顔面神経麻痺評価点数的には問題のない点数である。見た目も顔の動きも気になるような違和感は見られなくなった。ただしご本人の感覚では後遺症による頬の筋肉の違和感があり、今後は上唇とほうれい線が左斜め上に上がっていくのか観察しつつ治療する必要がある。以後は治療間隔を2週間に1回とした。さらにその後1ヶ月に1度の治療間隔とし顔面神経麻痺後遺症の推移と予防治療を現在も継続して行っている。

 

(考察)

一口に顔面神経麻痺と言っても一人一人状態や後遺症の残り方には大きな差がある。当然それに合わせて治療をおこないケアを行うが、一旦後遺症状として現れた根の部分の改善の難しさは否定できない。しかし日常の中で寒冷や疲労、ストレス等で顔の動きが悪かったりしゃべりにくかったり、後遺症状の悪化を実感することも多い、こういった時に当院で行うような治療の意義や、日頃の予防治療と再発防止の意味は大きいと考えている。

 

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