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食事、会話で口がひきつりまぶたが閉じなくなった 顔面神経麻痺 症例 55歳 男性
1週間前の夜。歯磨きをしていて顔の異常に気がついた。翌日耳鼻科を受診し顔面神経麻痺との診断でステロイドの服薬治療を開始したが、医師から「入院して点滴をしますか」と言われた。しかし入院はしていない。また鍼治療について尋ねると「鍼治療はご自由に」とも言われたので当院をネットで調べて来院された。
<初診時> 顔面神経麻痺発症から7日後
顔面神経麻痺評価点数は14点。瞼が閉じない。食事や会話で口がつるような感じがするとのお話である。今日が発症後1週間なので症状はあと数日悪化する可能性を伝えた。病気の勢いがピークに達するまでは治療を行っても目に見える形での効果が出にくい。もちろん潜在的な効果はある。とりあえずは悪化しないで今が悪化のピークで症状が軽減するようなら顔面神経麻痺は軽度だと説明した。
<2回目> 前回治療から4日後
味がしなくなった。仰臥位で瞼が2ミリ程度開いている。やはりこの間に少し悪化がみられたようだ。それでも顔面神経麻痺症状がこの程度で止まるなら、症状はほぼ軽度で後遺症が出る心配は無い旨を説明した。
<3回目> 前回治療から4日後
顔面神経麻痺症状は顔を一見すると急激に良くなっているように見える。味覚は正常になった。閉眼が可能になった。口の中の食べ物の片寄りも少しましになった。うがいをして水は洩れるが数日前ほどひどくはない。
<4回目> 顔面神経麻痺発症から19日。当院初診から12日経過
顔面神経麻痺評価点数28点。随分良くなってきたが、うがいをするとまだ少し水がもれそうな感じがする。
<5回目> 顔面神経麻痺発症から22日。当院初診から15日経過
顔面神経麻痺評価点数30点。評価点数ももう少しで満点になりそうな項目が多くなっている。耳の後ろを押すと痛みを感じる。長い時間話すと顔に強ばりを感じるとのお話である。
<6回目> 顔面神経麻痺発症から26日。当院初診から19日経過。
顔面神経麻痺評価点数40点満点の40点。顔の強ばり感が消え、耳の後ろの痛みも消えた。下唇がやや健側に寄り、頬の高さにほんの少し左右差が見られる。様子を見るためもう1回だけ治療をすることとした。
<7回目> 顔面神経麻痺発症から29日 当院初診から22日経過
治療者から見ても、ご本人から見ても、ほぼ顔面神経麻痺発症前の顔の状態に戻った。略治とした。
(考察)
顔面神経麻痺の発症から1週間後に当院での治療を開始しており、病気の程度も軽度のやや重いぐらいである。こう言ったケースでは治療の効果が如実に現れることが多い。この症例もその一つと言える。