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握力低下・手の痺れ(しびれ) 60歳 男性
60歳 男性
2年前に交通事故に遭い、それ以来右前腕から指先にかけて痺れが出現するようになった。それと共に握力がなくなってきた。仕事で使うぺンチやハンマーなどが握れない為大変不自由している。首も事故以後右に回らなくなり、上を向くと手の痺れが増強する。病院で首のMRIを撮ったが「頚椎は年相応に老化している程度で特に異常はない」と言われた。事故に遭ってから整形外科やカイロ、マッサージなどに通ったがほとんど改善しておらず、知人の紹介で来院された。
■所見
体つきはがっしりしている。しかし私の手を握ってもらうと健側の左手はかなり握力があるが、患側の右手はまったく握ることができない状態であった。握力計で両手の握力を計ってみると
右手=36kg 左手=0kgであった また首についても事故以来色々な治療を受けたが首が右に回らないとのことである。
■診察
[ 初診 ]
治療は遠絡療法のみでおこなった。首が事故以来右に回りにくくなっていたが、治療直後稼動範囲が急に広がり右に回りやすくなっッた為驚かれた。握力も少し出た気がするとのことで計測すると、右の握力が3kgに上がっていた。
[ 2回~5回目 ]
治療後は少し力が入るようになるが、2,3日すると元に戻る。また1日のうちでも状態が良い時と悪い時がある。首の状態は良く左右共に痛み無く回旋できる。握力測定9kg
[ 6回目 ]
治療前握力7.5kgだったが、治療直後の測定で右手握力21kgまで力が入るように著功がみられた。
[ 9回目 ]
家でも握力計を購入して計測をされているが右手は40kg前後まで回復しているとの話であった。治療後計測値41.5kg
[ 13回目 ]
治療後計測して61kgまで回復した。ご本人の記憶では事故前は握力が60kgを超えていたとのことなので、握力はほぼ正常値になったことになり、この回で略治として治療を終えた。
■考察
当院に来院されるまで色々な治療を受けられても握力が回復しなかったのが、当院の治療が功を奏しほぼ正常値にまで回復した。これは握力低下状態の病態をどう考えるかが大きな意味を持っている。いわゆる経絡のつまりという考え方の概念がいかに大切かを示した症例である。