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目が閉じなくて常に開いている状態がつらい 顔面神経麻痺 40歳 女性
20日前の昼間に顔の曲がりに気がついた。その前日に右奥歯から首に掛けて痛かったのが予兆だったかもしれない。気がついたその日に病院の耳鼻科を受診しハント症候群と言われて電気検査(Enog)をした。結果は0パーセントだった。医師から「重度ですよ」と言われた。翌日入院しステロイド点滴を2週間おこなった。入院中に血液検査やMRIを撮ったが異常は見られなかった。退院時に医師から無理なマッサージや顔や目をギュッと閉じるような動作をせずホットタオルで顔を温めるように言われた。
<初診時>
顔面神経麻痺評価点数は16点。味覚障害が少しある。治療は鍼灸施術のみをおこなった。
<2回目>
前回治療を受けて目が閉じれるようになった。耳の後ろにずっと有った痛みが楽になった。頭痛と頭重がすっきりした。
<3回目>
味覚が正常に戻った。コップで水が飲めなっかたのが飲めるようになった。うがいもできるようになった。食べ物はまだ患側に残る。
<4回目>
表情を作らない状態では顔は正常になった。家族も判らないと言われた。
<5回目>顔面神経麻痺発症から42日経過。当院初診時から3週間後。
顔面神経麻痺評価点数30点。
<6回目>
患側の顔はまだつっぱり感があり、上唇が開きにくい。食べるのは問題ない。水は油断すると洩れる。
<7回目>
前回有った水漏れはしなくなった。鼻翼の開き正常。頬を膨らます動作も正常になった。片目つぶりと口笛を吹く動作。口をイーッと開く動作はまだ満点とまでいかない。
<8回目>
顔面神経麻痺評価点数36点。口笛と片目つぶり以外は正常になった。
<9回目>顔面神経麻痺発症から2ヶ月と10日経過。当院初診時から1ヶ月20日経過。
顔面神経麻痺評価点数40点満点中の38点。片目つぶりも正常になり、口笛動作が中心からほんの少しずれているまでになった。遠方からの来院でもあり、放置してもこのまま完全回復に向かうと判断し略治とした。
<考察>
この症例に対しては、病院での表情筋の電気検査が0パーセントで、医師の重度という判定だったようだがはたしてそうだったのだろうか。病院で入院治療を受けた後に来院される患者様の頻度は高いが、この数値の重度判定でここまでの回復スピードは望めないというのが普通である。ともあれこの症例が早期に回復したことについては喜ばしいことである。