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食事時だけ涙があふれるように出る 顔面神経麻痺後遺症 63才 男性

重度の顔面神経麻痺になり当院で8ヶ月ほど治療をおこなった方が2年ぶりに来院された。前回の施術当初は顔面神経麻痺評価点数6点だったが、8ヶ月後の顔面神経麻痺の略治時点では、顔面神経麻痺評価点数は30点にまで回復した経緯のある患者様である。が最近特に食事時に涙が出て困っており、3ヶ月ほど前から耳鼻科や眼科にも通院しているが、医師からは「ワニの涙」と言う顔面神経麻痺後遺症だと説明されており、、通院していても症状は一向に変わらない。ということで再度当院を受診された。普段何をしていても涙は全く出ておらず食事時のみ出るとのお話であった。

 

<初診時>

施術者としての記憶の範疇だが、前回の施術終了時点に比べて、顔のバランスも少し崩れているように見える。

期限を定め10回程度を目処に治療をすることとした。施術は鍼灸治療と遠絡療法とをおこなった。

 

<2回目>

前回の治療後「涙が少し減ったような気がする」とのお話であった。

 

<5回目>

「涙の量がさらに軽減した」とのこと。顔のバランスが初診時に比べ良くなっている。

 

<8回目>

食事時の涙の量はVASで初診時10→現在5にまで半減した。

この改善時点で今回の施術はご本人の申し出で終了とした。前回の施術終了時も今回のように改善された時点で、ご本人の申し出で施術を終了している。

 

<考察>

今回の施術は顔面神経麻痺後遺症の一つであるワニの涙、という限定的な症状を標的に施術をおこない、一定の成果を得る症例となった。このことは顔面神経麻痺後遺症に対する鍼灸治療及び遠絡療法の可能性を示唆している。

 

 

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