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突然の耳鳴りと共鳴音や自分の声がこもって聞こえるようになった。急性低音障害型感音難聴 53才 男性
半年ほど前に右耳が突然外部からの音が共鳴したり、違う音で不協和音のように聞こえたり、自分の声が響いて聞こえ、また自分の声も外部の音もこもって聞こえるようになった。耳鼻科にかかると急性低音障害型感音難聴と診断され、現在も通院中でアデホス、メチコバール、イソソルビドといった薬を服薬している。しかし症状はあまり改善されず毎日がとても不快で、現在は不眠や胃部の不快感まで加わっている。
<初診時>
耳鳴りは常時ザーッと言う音が聞こえているが、耳鳴り以上に辛いのが周囲の音に共鳴して不協和音のように音が割れて聞こえるという。例えると、ドの音が聞こえるとすると、ドの音が重なって響くのではなく、ドの音にレのようなド以外の音が重なって周囲の音に合わせてビービーと響いて聞こえるのが辛いとのお話である。加えて音がこもって水の中にいるような状態であり、自分の声も響いて聞こえると言う。これらはご本人にしかわからない訴えでもある。
施術は鍼灸治療と遠絡療法を組み合わせておこなった。
<2回目>前回から一週間後
1回目の施術で常時有ったザーと言う耳鳴りが取れた。自分の声が響くのも小さくなった。2回目の施術直後話し声がビービーと響く共鳴音が小さくなった。以上のように著効が見られた。
<3回目>
外部音に合わせてビービーと言う音が違った音で割れて聞こえていたのが、例えるとドの音が聞こえたとすると、ドの音にファのようなド以外の音がビービーと重なって響いていたのが、ドの音とドと言う同じ音が響いて聞こえるように変化した。自分の声も音に合わせてビービー響いていたがビービー音は消失した。以上のように著効が前回同様にみられた。
<4回目>
耳の症状は、耳鳴りが消失し、音のこもりや、自分の声の響き、外部の音に合わせたビービーと言う響きも随分楽になったとのことで、本日は肩関節の挙上障害の施術を希望され、耳の症状は一旦略治とした。
(考察)
急性低音障害型感音難聴として半年間苦しんだ症状が3回の施術で軽快した症例である。耳鳴りは慢性化に移行して治せない病気の代表格と言えるが、こういった症例もあるということである。耳鳴りや耳の障害も千差万別で一律にこのように治るわけではないが、耳の訴えだから耳鼻科の分野で、耳の治療をおこなえば良い結果が得られるものではないという。典型症例である。