１回の治療で消失した耳の閉塞感と耳鳴り　　５２歳　　男性

１ヶ月半程前から耳の閉塞感とこもった感じと耳鳴りが現れるようになった。耳鼻科にも通院しており、ステロイド、アデホス、イソバイド、メチコバールを処方されている。当初は聴力検査で低音の聞こえが悪くなっていると言われたが、昨日耳鼻科を受診しての検査では、聴力は正常に回復したと言われた。しかし耳の閉塞感やこもった感じと耳鳴りが続いており、鍼灸治療を受けて見ようかと思いネットで調べて来院された。このような耳の症状は年に数回現れるとのことで、音楽関係の仕事にも影響するとのお話であった。

 

＜初回＞

患者様に、　「愁訴の耳症状は耳が原因では無いことがおおいですよ」と

説明した上で鍼灸施術と遠絡療法をおこなった。

 

＜２回目＞

前回施術を受けてから、　耳の閉塞感１０→０　　耳のこもった感じ１０→０　　耳鳴り１０→０　といずれも消失したとのお話であった。

２回目の来院では耳の愁訴ではなく腰痛の治療を希望された。

結局耳の諸症状の治療は１回で終了することとなった。

 

（考察）

年に数度も耳鳴りや耳の閉塞感を繰り返すとの事で、症状が出て消えてを繰り返しており治りやすいとも言えるが、それでも１度の治療で症状が消えることは、耳鳴りや耳の閉塞感を、耳だけの疾患と捉えないことの方向性を示唆する症例と思えた。