足の焼けつくような痛みの為、１０年間様々な検査や治療を受けたが原因不明で全く改善されず。当院の７回の施術で略治に到った症例。　６２歳　女性

踝の上１０センチぐらいから足の指先まで焼け付くような痛みが常時ある。１０年ほど前からあり、大学病院等を含め検査や治療を受けてきたが、「痛みがどこからきているかわからない」と説明されていて、様々な治療を行ったが、痛みが全く改善されないという患者様が来院された。痛みのため夕方には睡眠剤を飲んで寝ないと起きておれないとのお話であった。

欝症状で心療内科に長年かかっておられて、サインバルタ、エピリファイ、ミルタザピン、ベルソムラなど欝や抗精神薬や、中枢神経の痛みを抑制する薬をロキソニンなどの鎮痛薬と合わせて服薬しておられる。

 

＜初診時＞

ご家族の付き添いで来院された。足は常時火傷の焼け付くような痛みがあり、腰や臀部、足関節や足の指を動かしても痛みに変化は無く整形外科的な疾患は除外して良いと判断した。また疼痛はあっても発赤や腫れ、触ったり圧迫しても局所に異常は無く、CRPSや神経炎等といった疾患では無いと判断した。施術は上位中枢（脳）が原因と診て鍼灸及び遠絡療法を行った。

 

＜３回目＞

仰臥位での施術中に「痛みが消えた」との訴えがあった。

 

＜４回目＞

前回施術は、帰宅途中には痛みが元に戻ったとのお話であった。今回も前回同様施術後痛みは消失した。

 

＜５回目＞

 

前回施術後は１時間ほど痛みが消えていた。また前回施術日から痛み自体も１０→８程度に軽減している。

 

＜６回目＞

「焼け付くような痛みがとても楽になった」とのお話であった。VAS値では１０→５まで軽減している。

 

＜７回目＞

一人でバスと電車に乗って来院された。一人での外出は数年ぶりとのお話であった。表情も目の輝きも別人のように変わっている。「信じられないくらい足が軽くてうれしいです」とのお話で。前回の施術から２０日間ほど間隔が開いたが、

VAS値は１０→１であった。通院が難しいことを考慮し、２０日間症状が安定していたことから、今回で略治とした。

 

（考察）

 

下肢の焼けつく痛みの原因を特定するのに消去法を行い。これしか無いとの結論で施術をおこなった。結果。原因不明とされていた１０年来の愁訴が取れたと同時に、それまで無表情に見えた患者様の素敵な笑顔が見れた。快心の症例となった。