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突然の後頭部痛の為、救急車で脳神経外科に運ばれ、顔面神経麻痺と診断された顔面神経麻痺症例  61歳  女性

1週間前の朝、後頭部から耳辺りまで激しい痛みが出現し救急車で脳神経外科に運ばれた。血圧が200mmhgほどあったが、CTやXーP画像に異常は見られなかった。顔に違和感と軽度の歪みがあったため耳鼻科へ回され、右顔面神経麻痺と診断された。ステロイド、ビタミンB12、胃薬が3週間分出されただけで次回の診察も3週間後ということであった。病院では顔面神経麻痺評価点数及び電気による検査はこの時もそれ以後もまったくされていない。

 

<初診> 顔面神経麻痺発症から1週間後

顔面神経麻痺評価点数は 6点。味覚正常。少し体がだるく、歩行時にフラツキがある。歩行時のフラツキが顔面神経麻痺と関連がある場合は重度の傾向が強い。発症後1か月の回復カーブで重度判定がはっきりする旨を伝えた。

 

<4回目>顔面神経麻痺発症後19日。当院初診から12日後

顔面神経麻痺評価点数 18点。座位で閉眼すると少し開く程度にまで回復。イーの口が横に広がるようになり。口を膨らますことができる。片目でのウィンク動作が少しできる。

 

<8回>顔面神経麻痺発症後1か月と3日。当院初診から25日後。

顔面神経麻痺評価点数 26点。瞬きが左右揃ってできるようになった。 この1週間ほど前から健康側である後頭部、側頭部、目の周囲の重さを訴えるようになった。顔面神経麻痺自体は1か月で26点まで回復しており、完治することが予想できた。

 

<10回目>顔面神経麻痺発症後40日 当院初診から33日経過

顔面神経麻痺評価点数 36点。この点数は治癒の診断基準である。今後は発症4か月後あたりで出現する共同運動などの後遺症の有無が対象となる。しかし依然歩行時に軽度のフラツキ感があり、健康側の上瞼を中心に重さの訴えがある。

 

 

<12回目>顔面神経麻痺発症から55日 当院初診から47日経過

顔面神経麻痺評価点数 40点。点数的には満点となった。

顔面神経麻痺になった側とは反対の健康側については脳神経外科や眼科を再度受診したが異常は見つからなかった。

 

 

<その後の経過>

その後1か月経過した現在、右顔面神経麻痺は略治として、後遺症出現の有無を確認するのみで治療対象とはしていない。現在は顔面神経麻痺とは反対側の左目の周囲、特に上瞼の重さとフラツキに対する施術をおこなっている。

それについても当初あった左側頭部の頭痛や重さは無くなり、左目周囲のだるさよりも上瞼の重さに範囲が限局されてきた。フラツキの程度も当初に比べ軽くなっている。

 

<考察>

顔面神経麻痺に罹患した患側は順調に治癒に到った。ふらつきと反対側の頭痛や頭重、目の周囲の訴えと顔面神経麻痺との関連については、初めに救急車で行ったときの激しい頭痛との関連があるのではないかと考えている。

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