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1年前に顔面神経麻痺となり、今回は反対側が顔面神経麻痺となった症例 37歳 女性
1年3ヶ月前に左側の顔面神経麻痺になり、近くのクリニックにかかって2ヶ月ほどで治癒した。
今回は20日前の夜に歯磨きをしていて異常に気がついた。そこで1年前受診したクリニックにかかり血液検査をして異常は無いと言われ、ステロイド剤、ビタミン剤、抗ウィルス剤を出してもらい1週間後に来るように言われた。しかし前回と違いますます症状がひどくなってきたためクリニックを再受診すると、すぐに大きな病院に行くよう言われ紹介状を持って病院を受診して入院することになった。血液検査、耳の検査、味覚検査に異常は無かったが、顔面神経麻痺の程度を測る電気検査結果が悪く、担当医師から手術する方法があるからと、手術の説明を受け、手術をするかどうかの返事は今週中にして欲しいと説明をされた。そして手術については断った。
<初診時>
顔面神経麻痺評価点数8点。項頸部、肩背部の凝り及び筋肉の緊張が甚だしい。顔の表情筋の状態と合わせて当院の治療が大変適合するタイプと説明させていただいた。
<6回め>初診時から2週間後
口元が横に広がるようになった。食べ物が口中に溜まるが食べやすくなった。飲み物もこぼれにくくなった。
<10回め>当院初診時から1ヶ月経過
顔面神経麻痺評価点数22点
予想以上に症状の回復が進んだ。鼻筋から口の歪みが正中に寄り、見た目では顔面神経麻痺とはわからなくなるほど改善されてきた。口中の食べ物も溜まらなくなってきたし、しゃべりも不自由を感じなくなくなってきた。うがいでも水はこぼれないが歯磨きでこぼれる。
<21回目>当院初診から約3ヶ月経過
顔面神経麻痺評価点数32点。
片目つぶりが出来ない他はほぼ正常に回復した。
<その後の経過>
2週間に1度の経過観察の治療を続け、目の周囲にやや違和感があるものの、5ヶ月でほぼ完治と言っていいほどまでに回復した。
<考察>
病院での電気検査結果から担当医に手術選択を言われ、当院初診時でも顔面神経麻痺評価点数は8点だった。当院来院が顔面神経麻痺発症から20日後であり、顔面神経麻痺評価点数もかなり正確に出る時期である。この点数だけ見ると重度に近い点数でおそらく病院での電気検査も重度に近いものだったと思える。しかしその割には回復が早かった。ご本人にも初診時に説明したが、今までの治療経験上、項頸部から献上部、肩甲間部の筋肉の緊張状態と、顔の表情筋の状態からみて、当院の治療がかなり適合するタイプと判断した。顔の電気検査といった客観的なデータだけでは言えない。顔以外の状態や体質的なものが予後に影響があることを示す症例となった。