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交通事故以後出現した肩関節の激しい疼きと動作時の痛み  40才男性

3年前の交通事故で脳に障害を受けて左半身麻痺となり、1年間入院しリハビリ等をしてきた。リハビリの成果もあり、言葉は不明瞭ながらも日常会話は可能であり、歩行もスムーズではないが自力で可能となった。しかし左上肢は麻痺の為に自動運動は全く出来ず腕関節も指も動かせない。普段は健常側の右手で左手を持って衣服の着脱等をおこなっている。
肩関節の疼きと痛みは交通事故以来現れるようになり、入院時もリハビリ等をおこなってきたが全く効果が見られず、肩関節から上腕部にかけて毎日疼きのために夜間も眠れない状態が続いている。また上肢を動かす時も冷える時も痛みがきつくなる。病院や鍼灸院や整体などの治療を受けてきたが効果は見られなかった。
現在鎮痛薬と睡眠薬を服用しているが一時的な効果にすぎない。また週3回のマッサージ往診を受けているが 疼きと痛みに対してはまったく効果が無い。
■所見
肩関節から上腕部の夜間の疼き(++)発赤(-)腫脹(-)。腕関節は拘縮が見られる。左上肢の自動運動は出来ない。
■診察
[ 初診 ]
肩関節部から上腕部の疼きを取ることを最重点に治療することとした。治療は肩関節後側を中心にした。患部と経絡を対象に鍼灸治療のみをおこなった。
治療後は「痛みがなくなった!」と驚かれた。
[ 2回目 ]
前回治療した日から1週間後来院。「疼きも、動かした時の痛みも全く消えた!」と
一緒に来院されたご母堂と共に大喜びでお話をされた。」
2回目は肩周囲を軽く治療した。
主訴は消失したので略治とした。
[ その後の経過 ]
現在ご母堂の治療をしており、その際ご本人も一緒に来院されるが、主訴消失以後2ヶ月が経過したが、肩関節の痛みも疼きもまったく出ていない。
■考察
3年間苦しんだ肩関節の疼きと痛みが、まるで奇跡のように1回の治療で消失した症例である。これは東洋医学の原点の考えにあるように「不通即痛  通即不痛」の通りに、」肩関節後側を中心に経絡の流れ(神経、血管、リンパ、水分等を束ねるエネルギーの流れ)のつまりによって痛みを発していたものが、治療によって流れるとスッと痛みが消える現象が起きたからであろう。
経絡をいかにスムーズに流せるかで症状は取れていく。流れが通じなければいくら鎮痛薬やマッサージをしても症状は改善しない。その典型例の症例と言える。
科学的、医学的に経絡を解明していくことが待たれる。

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