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左肩関節痛 特に結帯動作時痛と可動域の狭小 55才 女性
5ヶ月ほど前から上記の症状が有り、整形外科を受診したがX-Pには異常は無かった。整外ではシップや鎮痛剤・ホットパックや吊り輪などのリハビリ治療も受けた。しかし症状は変わらず、整体にも行きカラシクリームや按摩をしてもらったが痛みが受ける前よりさらにきつくなった。現在夜間に疼きが少し有る。運転でハンドルを切る時に痛い。動かして痛むのは肩関節の前面部である。
■診察
[ 初診 ]
経絡的には肺経。解剖的には上腕二等筋長頭腱部と烏口突起部あたりが中心で、仕事で手を使った夜には疼くが疼き自体はさほどつらくないとのことなので、直接運動時の痛みを取る治療をおこなった。治療は遠絡療法と鍼灸治療を併用し、治療直後運動時の痛みがVAS 10→5へと軽減した。
[ 2回目 ]
前回治療した日から疼きが消失した。また運転時にハンドルを切る動作での痛みが消失した。
[ 3回目 ]
後挙時の痛み(結帯動作痛)が消失し略治とした。
■考察
肩関節は可動域が広く一般的には治療の難しい関節である。しかしこの症例のように数ヶ月苦しんだ肩関節痛が短期間で簡単に改善できるものも多い。どこに問題があるのかという病態の把握が鍵だ。例え簡単に軽減する例でも、ポイントを把握できないと整形外科等でもてこずって長引く症例が多い。
肩関節痛と言っても、上腕二頭筋腱に問題があったり、棘上筋腱板に問題があったり様々な原因で成る。これらの原因が基で肩関節滑液包内に炎症が広がり、疼きが治まると関節可動域に角度制限が出てくる。加えて圧痛点が4箇所以上あるものを、五十肩と定義づける。しかし整形外科では肩関節が上がり難い症状を症候名として五十肩と呼んでいる場合が多く、ここでもそのように呼ぶこととする。