膝に痛みは無いが、膝のスムーズな動きが出来ない　　　　　７４才　男性

テニス歴６０年で、今も毎日テニスに通っており、テニスが生きがいという方である。３年前膝に水が溜まり抜水をした。その頃からテニスをしても足の運びがスムーズに出なくなり、走る事が出来なくなった。その為コートで動ける範囲がとても狭くなり、ダブルス以外は出来ないとのお話である。ジャンプや縄跳びが出来ずまた正座ができない。しかし膝には圧痛も自発痛も、運動時の痛みも全く無い。くなった。膝関節はＯ脚に変形している。
■所見
両膝関節ともに痛みが全く無いが、水が溜まった既往とＯ脚から関節内に問題はあるが、現在は膝関節には炎症症状はみられないようだ。腰、股関節、膝関節のアライメントと筋に注目して治療をおこなった。
■診察
[ 経過 ]
計８回の治療を週２回の間隔でおこない、主訴である膝の運びがまったく正常になった。現在は月１回予防的な治療をおこなっている。
■考察
６０年間もテニスを生きがいに続けてこられたことにまず驚いた。また６０年間もテニスを続ける事の出来た膝関節他人体の構造に驚いた。人間の肉体はもって生まれた先天的な要素と、以後の生活によって出来たひずみが、病気をいとも簡単に作り上げる場合がある。膝関節などは、最も負担とひずみの出る場所と言えるが、こうしてスポーツを楽しめることの出来る肉体に敬意を評したい。